木の優しさで包む。
大規模木造建築を支える県内屈指の老舗材木店
材木加工のプロフェッショナル。一般住宅から大規模木造建築まで。材木店の枠を超えた挑戦で県外にも事業を拡大し続ける老舗材木店を取材した。
長岡市福戸町【カネ柾西澤材木店】
コンクリートから木へ
現在、多くの公共建築物が木材を使った大規模木造建築へ移行していっていることをご存知だろうか。平成22年木を使うことで森を育て、日本の林業再生を図り森を守ることが目的の法律が定められた。現在では全国各地の学校施設や保育所、公園内の施設やコミュニティーハウスなど様々な所で木造化が勧められている。そんな中、長岡市福戸にある老舗材木店では、今まさに県内外の大規模木造建築を支えていた。
創業は昭和21年。創業者の西澤柾六郎が北中島で小さな木材商を開いた所からの始まりだ。今回は、二代目西澤柾紘会長からたくさんのお話を伺った。当時、会長が奉公を終え、家業を手伝うようになったのは昭和39年。先代の教えを守りながらも、様々な次第変化のニーズを捉え、少しづつ形を変え、現在まで会社を大きく成長させてきたという。平成元年、今の福戸の地に本社を構えるとともに、市内で先駆けて、プレカット工場を設立し、多様なニーズに答え、ここまで大きく成長してきたという。現在では、大工さんや、工務店さんからの木材加工の仕事はもちろん、社内に特殊建築専門の部署では、大型で特殊な材木加工と大規模建築の建て方の仕事まで、一貫して請け負っているという。長岡では材木店の枠を超えた力強い企業だ。
3500坪の敷地には様々な加工場や複数の倉庫が隣接している。その他、市内に別の倉庫もあるというから驚きだ。
歴史を感じさせる加工場には様々な機械が揃う。
チャレンジと失敗を重ねて。材木店から建築も
今でこそ、大規模木造建築を請け負うまでになったが、それまでの道のりにはご苦労もたくさんあったのでは?少しずつチャレンジを重ね、仕事のバランスもスケールも変化してきたという。
もともと木造注文住宅等の設計施工の仕事も行なっていたというが、大規模木造建築となると全く勝手が違ってくる。会長曰く、「ここまでになる間の失敗はもちろんある。けれど、それを肥やしに学んだことによって、ようやくチャレンジしてきた事が身を結んできているんだ」と失敗を繰り返しながらもチャレンジしてきた大規模木造建築事業の手応えを語ってくれた。
「優しさと力強さ」そんな印象の西澤会長。貴重なお話をありがとうございました。
失敗から学ぶ。社内の信頼関係
取材中に会長の話を聞いていた特建事業部のスタッフは、「僕も会長には高い勉強賃を払ってもらいました」と恐縮そうに話す。すると会長は、「そんなことは大したことでは無い、新しいチャレンジに失敗はつきもの。むしろそれに応えようと、一生懸命やってくれてるんだから構わん事」と微笑んだ。会長の男気感と、スタッフとの信頼関係が伝わってくるとても素敵な会話だった。
そして、チャレンジと信用が次第に身を結び、最近では千葉県や群馬県など、近県からも大きな仕事の依頼が増えてきているという。
その他、(株)ウエストウッズ、(有)ニシザワトーヨー住器など建物設計から建物付属関係の仕事もグループ企業で行なっている。
敷地内にある関連会社ニシザワトーヨー住器。去年新築された建物はとても明るく、働きやすい環境も整っていた。
木のぬくもりで心地よく。
50年住める家づくりで、次世代の笑顔につなぐ。
材木店の仕事の中から出てくる住宅依頼。10年程前からは住宅部門「ウエストウッズ」として、新築の元請けも手がけている。ウエストウッズ長谷川営業部長は、お客様の希望を形にしていく楽しさが醍醐味と家づくりについて真剣に話す。
「うちは元々材木店だから、どこよりも木は得意分野。自然の木は沢山の仕事をしてくれます。空気清浄効果・調湿効果・温熱効果・消臭効果など・・・
そして何より、木の肌触りやぬくもりは、そこにいる人たちを優しく包み、笑顔にしてくれます。居心地のよい家には人が集まり、沢山の笑顔が生まれ、そうやってプラスのサイクルが回ります。私たちは、健康で長生きを実現するための家づくりをしているんです。」「自然の木を使った家づくりは、正直安くありません。ただ、次世代につなぐ50年住める家ですから、資産価値のある家となります。またこんな家が沢山あれば、結果的に環境保全につながっていきます。」
材木店ならではの、バリエーション豊かな家づくりのご提案ができるこの仕事を楽しみたい方、是非お待ちしております。
機械でできない細かな仕事は手作業で仕上げていく。ベテラン職人も活躍していた。
人に好かれる人間力が大切
西澤社長は学歴や職歴は問わないという。それよりも「誠実で、人付き合いが好き」そんな人に来て欲しいと話す。仕事は少しずつ経験を積めば覚えていけるもの。しかし人付き合いや提案は、時に人間性で築いていくもの。その人個人の持っている色が信頼関係にとても大きく影響していくという。
自然の木が好き。人とのコミュニケーションが得意。そんな人には、材木店ならではのバリエーション豊かな家づくりの仕事に、是非チャレンジしてほしい。カネ柾西澤材木店では現在、住宅部門「ウエストウッズ」の営業と一般事務を募集中。
ウエストウッズの事務所では、今までの施工例など様々な資料とともにわかりやすくお客様の理想の家づくりを提案する。
写真は長野県の避暑地で建てた物件。
DATA
カネ柾西澤材木店
940-2052 長岡市福戸町2577-1